「ただ、隣に居たいだけ。」
〝何もしたくない___〟
家に帰ってからは、気が抜けたかのようにリビングのソファに座り込んだ。
「ただいまーっと、あれ…?」
電気もテレビもつけずに
一点を見つめて、ぼーっとしていた。
「翔ちゃんー? どうしたの?」
〝ご飯なにもないよー?〟と騒いでる未空を見て、はっ!?とした。
「ごめんっ! 飯の当番、わすれ……!」
言い終わる前に、気付いた買い物袋。
「今日は、私が作るから。」と台所に立って慣れた手つきで料理をし始める。
「……ごめん。」
手伝おうとすると、逆に邪魔になりそうな気がして呟くように言って、〝しゅん〟っと小さくなった。