きみに、好きと言える日まで。


そのあとは、正面を向いたまま口を閉ざした。

いつかと一緒だ。


けど、今回はその姿勢をすぐに崩し



「……ごめん……つい……」



謝る耀くん。



「まひ……怒った?」



バツの悪そうな耀くんの顔を見て、初めてキスされたんだって理解出来た。

今更心臓が暴れ出す。



「……よな……」



頭を下げて、耀くんは小さく声を落とす。


怒るわけ……。



「……ゴメン」





――ドクンッ。



謝らないで。


ビックリしたけど……嬉しかった。


"つい"でも何でもいい。

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