悲しみの舞華(まいはな)
「そうです。やりすぎては
可哀想ですしね」


鼻で笑いながら言ったのは
藻神 拓人(もがみ たくと)
副総長で、私の元カレ。


拓人の他人行儀な喋りかたに
目尻が熱くなってきた。



私はその場にいられなくなって
教室を走り出た。


学校を抜け出して、
公園の前を通りかかっていた。


もう、やだな…
死にたい。でも…
あいつらに復讐したい。


今、私がこの状況に
いるのは林田 美優(はやしだ みゆう)
あの女のせい。


みんなも、何であんな嘘を
信じたの?なんで…なんで…


ドンッ


下を向いて歩いていたせいか
誰かにぶつかってしまった。


「すいません」


そう言ったのは私。


顔をあげると私と同じ
くらいの背丈の男の子がいた。
女子より可愛い顔しているから
どちらにもモテそうだ。


「別に大丈夫だよ♪♪」
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