初めての相手は無愛想上司


「遅いですよ〜」


伊藤さんの声が聞こえた
まさか、と思い小山課長を見ると

誘われた、と言い出した
どうやら4人でランチをするために
伊藤さんは2人分のお弁当を作り
私の知らぬ間に
小山課長にランチのお誘いをしていた


恐れ入りました…
伊藤さんの行動力には驚いてしまう

4人で食事をし
食後にお茶を飲む

まさか、こんなふうになるなんて…
伊藤さんはもっと料理を勉強したいと
私が教える羽目になってしまった

どうやら私達のお弁当に
蔵田課長の好きな物が入っていたみたいで「食べてみたい」とポロっとこぼした言葉を伊藤さんが拾ってしまったのだ



「かまわない」


小山課長の許しが出てしまい
明日から小山課長のマンションで
料理を教えることになった

嫌ではないが
本当にいいのか不安になる
< 136 / 222 >

この作品をシェア

pagetop