俺様上司と身代わり恋愛!?


「びっくりしました」と笑ったけれど、志田さんは今度は笑わなかった。

もう過去の話だし気を使わせるために話したわけでもないから、「もちろん、その後ずっととかってわけではなかったですけどね」とフォローを入れつつ続ける。

「そういう、本当にちょっとしたくだらない事で、ひどい事言われちゃったりするのはどうかとは思いますけど。
割とずっとそういう環境の中で過ごしてきたので、今更ちょっとつつかれても大丈夫ですよって話です」

そう笑うと、志田さんは少し安心してくれたのか、険しい表情は消していた。

「じゃあやっぱり茅野さんは強いんだね。女の子って普通、そういうのされると泣いたり気にしたりするものだと思うから」

「だから、すごいよ」とにこりと微笑まれて……ははっと誤魔化すように笑ってから、パスタを巻きつけたフォークを口に運んだ。


会社のネットワークというものはやっぱりすごいな。
そう思い知らされたのは、翌日の昼休みだった。

昨日の夜、志田さんとご飯食べた事が噂になったりして、というような話は確かにした。
けれど、それがまさか事実になるだなんて、その時は思っていなかった……のに。

昼休み食堂に行った時、なんか周りから視線を感じる気がするなーと気付いて。

でも気のせいかなと思いながらも、更衣室に戻りメイクを直していた時、感じた視線が気のせいじゃなかったんだと確信した。

< 60 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop