夜の図書室で
「芹沢くん、彼女いる?」


 お迎えって言葉が似合わないなぁと思っていたら、いきなり彼女いるか? って質問。


「いないけど」


「恋はしておいたほうがいいよ、あたし、たぶんキスもセックスもしてないんだから。キスぐらいしておけば良かったなぁ」


 ずいぶん赤裸々にすごいことを言うね。口角が上がっている自分に気がついた。そりゃあ笑うよ。あきれて笑ってしまうよ。


 死と恋愛。ずいぶん、正反対なものだな。


「ナナちゃんってさー、バカだね」


 ナナちゃんは、いきなりバカと言われて、はあ? って顔をしている。


「たぶん、モテなかったんじゃないかな。男子に女子扱いされないタイプの。いるよなー、そういう女の子。友達どまりで終わる女」
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