だから、俺にしとけよ。



傷ついた心が入谷くんによって、少しだけ修復される。



「入谷、やるじゃん」


歩美ちゃんの言葉は頭に入らず、窓側でクラスメイトと話す入谷くんをチラチラと見ていた。




だけど、これだけじゃ終わらなかった。



その日は教科書にいたずら書きをされていたり、どこからかごみを投げて当てられたり。


近くに犯人がいるってことは分かった。

けど、それ以上は何も手がかりがない。


私が1人でいる時を狙ってくるからたちが悪い。




< 237 / 370 >

この作品をシェア

pagetop