未熟女でも大人になっていいですか?
「まだ早過ぎるわよ。今日くらいゆっくり寝ましょう」


「そうだな」


納得しているのに体を起こそうとする。


「望さん、もう少し寝て」


今日も長距離を運転するのだから…と加える。


「ああ。そうする」


返事をしながらも寝ようとしない。


「寝て。お願いだから」


「ああ、分かってる。寝るから」


答えと違う行動に出る。



「……やめて」


「いいじゃねぇか」


浴衣の隙間から指先が忍び込んでくる。


「やだ、やめて。本当に嫌」


「そう言いながら昨夜は何度もやったぞ」


「馬鹿ばかり言わないで手を離して。朝一からなんてやだ!」


ぐいっと体を突き放した。


「一晩経ってもお子様のカツラのままか」


「大人になってももう少し休みたいだけ」


「あー言えばこう言う」


「望さんはしつこ過ぎ!」


じゃれ合っているうちに目が覚めてきた。




「露店風呂へ行こう」


体を起こしながら誘われる。


「汗流した方が気持ちいいぞ」


素肌に浴衣を羽織って囁いた。


「そうね、行ってみようかな」


仕方なくじゃない返事をする。

ゴソゴソと起きだし、着崩れた浴衣を整えた。



「色っぽいな」


「望さんがね」


胸元が少しだけ肌蹴ている。

その逞しい胸に思わず擦り寄りたくなった。



「おんぶしてやろうか?」


「今朝は酔ってないからいい」


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