イジワル上司に焦らされてます
「でも……なんで急に、関係を変えようと思ったんですか?」
「ん?」
「7年、私の上司でいたのに。どうしてあのタイミングで…………キス、したんですか?」
リビングのソファーの上でクッションを抱え、風呂上りに俺のシャツを羽織って俺を伺うように覗き込む、この女。
相変わらず長い睫毛も艶っぽい唇も、しっとりと濡れている髪も纏っている甘い香りも。
意地っ張りなくせに真っ直ぐで、時々無防備になるところも全部。
ずっと、目を離すことができなかった。
コイツの全てが俺を惹き付けて離さないんだ。
そしてそれは、これからもそうなのだろうと思ってしまう。
蘭が俺の隣りにいる限り─── 生涯、変わらないのだろうと思ってる。