イジワル上司に焦らされてます
「……お前が、ちょっと揺れてたからだよ」
「えっ!?」
「お前……トモキに誘われて、嫌な気はしてなかったろ?」
俺の言葉に慌てたように目を泳がせる蘭は間違いなく、あの時、多少なりともアイツのことを自分の視野に入れた。
それは蘭の一番の親友が結婚という選択をしたことも大きな要因の一つだったのではないかと思う。
だけどキッカケは、なんでもよかった。
コイツの心の中に、俺が待ちに待っていた空きが出来たのだ。
そしてその瞬間を、俺が見逃すわけもない。
コイツの視野に、俺以外の他の男なんて絶対に入れてやるか。
石の上にも三年─── どころか、七年も待たされたのだから。