完璧なカノジョの秘密
「まりあさんとお付き合いさせていただいてます、我妻 清人と言います。ご挨拶が遅れて申しわけありません」
「き、清人……って、お父さん、お母さん!」
私の背後に挨拶をする清人に、私も振り返る。
すると、ニヤニヤしたお母さんに暗い顔をしたお父さんが扉からこちらをのぞいていた。
「あらぁ、礼儀正しくて素敵じゃない!」
「お父さんは……」
「あなたの意見は、却下よ」
相変わらずお父さんを尻に敷くお母さんに、私はなんだか恥ずかしくなる。
「ご、ごめんね……こんな親で……」
「こんなって事ねーよ。まりあの家族に会えて、俺は嬉しいと思うけどな」
清人の言葉に、なんだか嬉しくなる。
私の家族の事も、そうやって大切にしてくれる…清人に、ありがとうって言っても言い足りないような気持ちになった。
「これから、まりあさんと出掛けて来ます。必ず、家まで安全に送り届けますので」
「もう、お持ち帰りしてもいいのよ?」
「お母さん!!」
とんでもない事を言い出すお母さんを、私は慌てて止める。
ちょっと、清人の顔見れなくなっちゃうじゃん!!
そりゃあ、もっと清人と一緒にいたいけど!!
そういう事はまだ早いって……いいますか…。
「大事に、したいので」
「清人………」
その言葉がなにより嬉しくて、私を大切にしようとしてくれるのが、すごく分かった。
「ふふっ、まりあったら、こんなに整った顔してるのに、浮いた話が無くてねぇ、清人君みたいな良い子と出会えていたなんて、お母さんなんだか、安心したわ」
「お、お父さんはそのままでもいいぞ!!」
今だに扉から顔だけ出してヤジを飛ばすお父さんに、私は苦笑いを返す。