恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
「……なんの用だ」

予想に反して、背後から翠狼の声が聞こえた。

咄嗟に振り向くと、黒塗りの車の窓から翠狼がこちらを見据えていた。

「助けて、翠狼っ!先輩が……白狼がっ」

翠狼は、更に表情を険しくして唇を引き結んだ。

「翠狼っ、先輩、なんか変だったの。大変な事をひとりで解決しようとしてるのかも知れなくて」

「俺には関係ない」

翠狼が私から顔をそむけた。

「なに言ってんの?!関係あるに決まってるでしょ?!」

気付いたら私は翠狼に駆け寄り、その窓ガラスに拳を打ち付けていた。

「先輩は、天狼神の子孫であるあなた達の為に、仲間の為に何処かへ向かったんだわ!それを、あなたはそんな風に……」
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