恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
「デートの事なんだけど、どこ行きたい?」

ドキンと胸が鳴って、私は旬を見上げた。

旬は……どうして私をデートに誘ったんだろう。

私が好き……とか?

いやあ……それはないだろうなぁ……もしかしたら、ただ遊びに行くのを冗談めかして『デート』って表現したただけかも。

聞きたいけど、何だか怖い。

「瀬里?」

「あ、ごめん。うーんと、遊園地とかどうかな。あ、水族館もいいな」

「じゃあ、取り敢えず先に遊園地に行くか」

取り敢えず先に?

先にって事は……。

旬が悪戯っぽい眼差しで私を見つめた。

「で、次のデートで水族館」

フワリと胸が浮くような感覚。

「う……うんっ」

このときの私は、向けられた旬の笑顔が嬉しくて、胸がいっぱいだった。
< 47 / 305 >

この作品をシェア

pagetop