御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「明石海峡大橋が出来て、神戸からは一時間もかからずに来ることが出来る。大阪でもプラス三十分で済むんだ。これからはリゾート観光地としての需要が大きく見込まれる場所だ」
山邑リゾートの迎えの車に乗り込み、雪成は車窓の外を眺めながら、長い足を組んだ。
わざわざ都会から田舎に来るという感覚が美月にはわからなかったが、確かにのんびりするには、空気がいいということは言える。
「副社長は何度か来られているんですか?」
「……ああ。夏オープン予定の新館コテージの打ち合わせで来てるな」
「そうなんですか」
美月はふぅんとうなずいて、そのままなんとなく雪成の横顔を見つめる。
そこに意味はなく、あえて言うならなんとなく視線の先にいたからだったのだが、美月の視線に気づいた雪成は、
「俺に見惚れてるのか」
と、からかうように笑った。