御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

 上京して、毎日充実しているのだと、自分なりに精いっぱい強がりかけたところで、爆弾を落とされた。


「え……?」


 今、滉一はなんと言った?


「こん、やく……?」


 まるで貧血でも起こしたかのように、一瞬、目の前が真っ白になる。うるさかったフロアから音も消えた。

 目を見張り、固まる美月の前で、滉一はどこか苦しげに唇を噛み締めた。


「そのこと、伝えなくちゃいけないと……思って……」
「……」
「美月……」


 黙り込んだ美月の表情を、滉一の目が探っている。


(婚約……もちろん、私以外の誰かと、よね……。)



< 28 / 323 >

この作品をシェア

pagetop