御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「俺は一人っ子だ」
雪成は苦笑して、トントンと写真の上に指を乗せる。
「男にしては髪が少し長いだろう。これは母の趣味だ。ずっと女の子が欲しかったらしい」
「すごい美少女ですよ。確かに可愛らしい格好をさせたくなります」
もともと彫りの深い顔立ちなので、まるでハーフかクオーターのようだ。
「でもこの歳までだな。多分冬には短くなってたよ」
「男子はかわいいって言われても嬉しくないですもんね」
そして次のページをめくると、今度は野点(のだて)をしている写真になった。
屋外で、白いブラウスに紺の半ズボン姿の雪成が、真面目な顔で茶を点てている。
「これは野点ですか?」
「うちの庭だな。亡くなった祖母が師範だったから、みんなうちに習いに来てて、季節ごとになんだかんだと集まってたよ。最初はみんな真面目にやってるけど、男子はすぐにそわそわして、探検ごっことか始めるしな」