御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

 顔を上げると、余裕シャクシャクを絵に描いたような表情の雪成と目が合った。


「心配するな。誰の目から見たって、俺がお前に惚れてるってわかる。お前はいつも通りにしていればいいんだ」
「そんなこと言って……」


 だがしかし、雪成に「心配するな」と言われればそんな気がしてくる。
 雪成の「惚れてる」という優しい冗談に、少しだけ緊張が和らいだ。


「ありがとうございます」


(そうだ。私も頑張ってそれらしく振舞わないと、雪成さんのご好意を無駄にはできない。)



 やがてタクシーがビジネスホテルの側に到着する。

 目指す居酒屋はホテルの利用客だけでなく、観光客も利用できるよう一階にあり、外から入れるようになっていた。



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