永すぎた春に終止符を
保田さんが、ショッピングモールの通路の真ん中で言う。
「どこかで休もうか?」
私は、手にもったものを落としそうになる。
「保田さん…えっと、休むって」
腰に回された手が、私のお腹の当たりにまで伸びてきて、距離が開くとぐいっと引き寄せる。
いくら人の流れから外れて、他の客から死角になるような場所だっていっても、まるで高校生のカップルみたいにいちゃつくなんて。
休むって、そういう意味だよね。
私は、遠慮がちに断ろうと、いいえと首を振った。
「ごめん。もしかして、誤解した?この建物の屋上に公園みたいな広場があるから言ってみようかなと思って」
「そうですか…びっくりした」
「ごめん。謝りついでにもう一度」
「ひっ!!」
私は、彼に捕まって、じたばたしながらもがいていた。
「梨沙、頼むからじっとして…動くと…その、もっと抱きしめたくなる」
シフォンのさらっとした生地から、まともに彼の肉体の感触が伝わってくる。
男がどうしてこういう薄い生地のワンピースを着せたがるのか、わかったような気がする。