永すぎた春に終止符を
「ああ…なんだ。よかった。心配してた。嫌われたわけじゃなくて」
彼は、電車の中で軽く抱きしめた。
抱きしめられて思わず、ピクンと体が反応したけ。
ちょっと、驚いただけと自分に言い聞かせる。
「こんなふうにしても、嫌だって思わない?」
拓海以外の人の肌の温かさ、早く慣れなきゃと思う。
「はい、もちろん…」
「よかった…俺さっきまで、泣きそうだったんだ。もう次は無いって言われるかと思って」
保田さんは、上から私の頭を抱きしめ、てっぺんにキスをした。
「そんな…こと言いませんよ」
彼は、私を送っていくために駅の改札を抜けて、私のマンションに向かう道を歩く。
マンションの、エントランスのところで、立ち止まる。
「ということは、俺の望みを聞いてくれようとしてくれてるの?」
「はい。これでも一応」
「うれしいな」
エレベーター待ちをしてるとき、不意に彼の腕に引き寄せられて、腕の中に抱き寄せられた。
唇に軽くキスをされた。
「でも…今日は止めとくよ。君の言う通りゆっくり行こう」
「はい」