永すぎた春に終止符を
「拓海…ダメ。お願い」
彼の指が、ファスナーの位置を探り当て、下まで一度に下げる。
「梨沙、どんなに腹立ててもいい、どんなに口汚く俺のことののしってもいい。
けど、他の男になんか2人きりで会うな。お前、部屋に連れ込まれたら、どうする気だ。この体のどの部分だって触れさせるのだってムカつく」
彼は、髪に触れ、耳の柔らかさを確かめる。
彼は、私の体に別の人の痕跡がないか調べながら、着ているものを脱がせていく。
「拓海…もう止めて。せっかく決心したのに」
「嫌だね。だったら口で言うように体で抵抗してみろよ。止めてっていってみろ。
その可愛い口で」
拓海のやり方はわかってる。
口を開こうにも、彼の唇に塞がれて何も言えなくなる。
そのうちに、彼の舌と指で翻弄されて、言葉自体が頭に浮かばなくなる。
「ぐらつくような気持ちなんか、決心とは言わない。梨沙、そいつのこと好きじゃないからだろ。素直に認めろ」
「嫌…」
拓海は、私の体を調べ終えると、ベルトのバックルを外した。
「別れてるなんて、三日で限界だ。ほんの少し離れてただけで、もう、あんな男見つけやがって」