俺様社長の恋の罠
九条社長が嫌いということは置いておいて秘書課の仕事がやりがいがないわけではないが、私は営業一課の仕事が好きだった。
私は営業に出ていたわけではないけれど、私の作った資料や書類は何だか評判がよく、色んな人に誉めてもらえた。
なんだか一緒に戦っているようで、すごく楽しかった。
だから今は、一人で会社内に残っていることが多くて虚しくなる時がある。
いまだに外回りには連れてってもらえないし。ああ、私以外とそれ気にしてるんだ。
「営業のエースにそこまで言っていただいて光栄ですよ。それで眞木は、入籍する日は決まったの?」
なんとなく気落ちしてしまって話題を変えようとそうふると眞木は幸せそうに笑う。
私はバカだ。自分でふっといて眞木のそんな顔を見て傷ついてる。
ダメだ、まだ全然吹っ切れてない。当たり前か、私はこの人のことが五年も好きだった。