俺様社長の恋の罠
「何でそんなキョトンとした顔するんだよ。身体だけが好きじゃないって分かったんだろ?それに対する返事は?」
吐息が触れそうなほど近くに顔を寄せられて、顔がかっと熱くなった。
言ってもいいんだろうか、私の気持ち。
真剣な瞳で見つめてくる社長に、心臓がドキドキしてどうにかなってしまいそうだ。
ごくっと唾を飲み込んで、私は勇気を振り絞って口を開く。
「……好き、です」
情けないことにその声は震えていたけど、九条社長は嬉しそうな笑顔を私に向ける。
「美月、俺も好き」
そう言って、唇が重なって身体がピクンと跳ねる。
そんな私から社長は離れて、また不機嫌そうに眉をひそめる。
「ダメだ。せっかく俺のものになったのに、美月にあいつの匂いがついてるのが腹が立ってしょうがない」
そう言って社長は後部座席を降りて、運転席に乗移動して車のエンジンをかけた。