俺様社長の恋の罠
「ど、どこ行くんですか?」
そう聞く私をミラー越しに見た社長がニヤッと笑った。
「俺の家」
さも当然のようにそう答えて、社長は車を走らせる。
「社長、家って……」
そう言った私に社長は苦笑いをする。
「会社では社長でいいけど、外では名前で呼べよ。もう恋人なんだから」
こ、恋人。確かにそうなんだけど、社長と恋人とかまだ全然実感がない。
「崇人って呼んで」
「た、たか、ひとさん」
上手く名前を呼べない私に社長……崇人さんはクスクスと笑う。
「あの、眞木のことですが」
なのに眞木の名前を口にすると、笑ってたのが嘘みたいに険しい顔に戻ってしまう。
「こ、これはですね」
眞木の香水の匂いが移ってしまった理由を話そうとする私を崇人さんが遮る。