卒業までに、俺を好きになってくれないか
駅に着くと、和久井さんは


何か言いたそうにした


とても言いにくいことを


頑張って言おうとしている


そんな風だった





無理させたのかな……




「具合悪い?」

「イエ… アノ…… ワタシ……」



小さな声で、モゾモゾしてた



やっと、出てきた言葉は


「タノシカッタデス」


「クスッ 俺も!
また、部活無いとき
ウチで勉強会しような!」


和久井さんは、すげぇ目を見開いて


「いいんですか!?」


普通に聞き返してきた



「良いに決まってる!」


「私…あの……あのね……
えと……あの…私…」



一生懸命に言葉を出そうとしてくれていた


待っていたかった


でも、電車が来て


他校の女子が、きゃあきゃあ言いだし


「スミマセン」


なんでだか、謝って電車に乗った



もっと


話をしたかった




和久井さん



俺に何を言おうとしたんだろう







電車が見えなくなるまで見送った






部屋に戻ると、なんだか寂しかった


3人が買ってくれた野菜で


野菜炒めをした





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