カタブツ上司に愛された結果報告書
少しだけ皺になってしまった腕部分を伸ばす姿に、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまう。
だけどなぜだろう。
今もドキドキしているし、なにより嬉しいと思えたの。
言葉にしていない気持ちを初対面の彼に汲み取ってもらえたことが。
けれど所詮私と彼は初対面であり、赤の他人。
この場だけの出会い。……きっともう一生会うこともないはず。
そう思うと今度は胸が苦しくなるばかりだった。
彼とこの場だけの出会いで終わりにしたくないのかもしれない。
強く思えば思うほど拳をギュッと握りしめてしまう。
「それではこれで」
綺麗に一礼し、今度こそ去っていく彼――。
皺ひとつないスーツの後ろ姿を見た瞬間、なりふりかまわず叫んでしまっている自分がいた。
「あのっ……! お名前を教えてくれませんかっ!?」
周囲を歩く人の注目を浴びてしまうほどの声のボリュームに、彼も足を止め振り返った。
だけどなぜだろう。
今もドキドキしているし、なにより嬉しいと思えたの。
言葉にしていない気持ちを初対面の彼に汲み取ってもらえたことが。
けれど所詮私と彼は初対面であり、赤の他人。
この場だけの出会い。……きっともう一生会うこともないはず。
そう思うと今度は胸が苦しくなるばかりだった。
彼とこの場だけの出会いで終わりにしたくないのかもしれない。
強く思えば思うほど拳をギュッと握りしめてしまう。
「それではこれで」
綺麗に一礼し、今度こそ去っていく彼――。
皺ひとつないスーツの後ろ姿を見た瞬間、なりふりかまわず叫んでしまっている自分がいた。
「あのっ……! お名前を教えてくれませんかっ!?」
周囲を歩く人の注目を浴びてしまうほどの声のボリュームに、彼も足を止め振り返った。