カタブツ上司に愛された結果報告書
こんなに楽しい休日は初めてで、このまま今日という時間が永遠に続けばいいのに、なんてことさえ思ってしまった。
けれど楽しいと思える時間ほどあっという間に過ぎ去ってしまい、閉園時間まで残りわずかのとき、最後にと園内を見渡せる観覧車に乗った。
「田中さん、見てください! ライトアップされていて綺麗ですよ」
「えぇ、本当に」
敢えて向き合って別々に座ることなく、肩を並べて座った私達は眼下に広がるライトアップされたイルミネーションに、しばし視線を奪われてしまっていた。
「……今日はあっという間でしたね」
ゆっくりと高さが増していく中、ポツリと声が漏れた。
「しばらくお仕事、忙しいんですよね」
「そうですね……」
今日聞いた話を思い出すと、胸を痛めてしまう。
楽しかったからこそ余計に――。
田中さんが話してくれた。
今後はますます忙しくなると。出張で各地に行かなくてはいけないとも。
だからきっと今日、誘ってくれたんだよね?
せっかく楽しく過ごせていたのに、最後しんみり終わるわけにはいかない。
けれど楽しいと思える時間ほどあっという間に過ぎ去ってしまい、閉園時間まで残りわずかのとき、最後にと園内を見渡せる観覧車に乗った。
「田中さん、見てください! ライトアップされていて綺麗ですよ」
「えぇ、本当に」
敢えて向き合って別々に座ることなく、肩を並べて座った私達は眼下に広がるライトアップされたイルミネーションに、しばし視線を奪われてしまっていた。
「……今日はあっという間でしたね」
ゆっくりと高さが増していく中、ポツリと声が漏れた。
「しばらくお仕事、忙しいんですよね」
「そうですね……」
今日聞いた話を思い出すと、胸を痛めてしまう。
楽しかったからこそ余計に――。
田中さんが話してくれた。
今後はますます忙しくなると。出張で各地に行かなくてはいけないとも。
だからきっと今日、誘ってくれたんだよね?
せっかく楽しく過ごせていたのに、最後しんみり終わるわけにはいかない。