あなたに出逢えて……
話したら、絵里が私のそばから離れてしまうのが、不安でたまらない。



話す前に、この性格を直す努力をしないと……。





「ごめんね。今はまだ話せない……」


「まこちゃん……」

更に心配させているこんな自分が嫌いだ。




「そか……。でも無理だけはしないって約束してね」



「うん、約束する。ありがとうね」


「話せるようになったら……その時はちゃんと話してくれる?」


「もちろん。それまで待ってて」


「分かった。まこちゃんが話してくれるのを待つね」


そう言って、やっと絵里の顔に笑顔が戻った。
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