王子様は女嫌い!?
でも、
「…………っ」
でも、
「…………ぅっ…」
あたしは、嬉しかったよ…
あたしが怒ったのに、唯君が図書室来てくれるようになったのが
あたしの話に、ちゃんと返事してくれたのが
あたしを見て、逃げなくなったのが
すごく、嬉しかった…
「………っふ……」
胸が、痛い
心が、痛い
喉元に込み上げてくる苦しみから逃れようと
服をギュッと掴むけど
“やっぱ、ウザイわ”
唯の言葉が、
頭の中に永遠と流れてる
「…ぁ………っ」
涙が止まらないのは
あたしが自分の馬鹿さ加減に呆れて…
あたしと唯君の関係が
ただの何でもなかったことに
深く絶望したから
「…唯…く…」
あたしは、あなたが好きなんだ…
あなたと関わるようになって
あなたをもっと好きになったんだよ…
…この気持ち、伝えてなかったね
伝えないまま
あたしは唯君に拒絶されちゃったんだ…
夕日が落ちて
世界が闇に包まれた