王子様は女嫌い!?
入院してから、2日が過ぎた
あたしはすることもなくただ病室でぼんやりとしていた
コンコンッ
ノックの音に、あたしは顔を上げた
「ちぃーすっ!!!!怜美元気~~?」
「わっ!!里奈!?!?」
ガラッと開いたドアの所に
里奈がいた
「来るなんて聞いてなかったよ!!!!」
「当たり前でしょ?言ってないんだから」
里奈はそう言いながら、病室に入ってくる
「…元気そうだけど、大丈夫なの?」
「もともと全然大したことじゃないからさ」
「ちがうちがう」
あたしの言葉に、里奈は手をヒラヒラ振る
そして、真っ直ぐあたしの目を見て、言った
「佐々木君のこと」
「……………」
里奈はすべて知っている
あたしがメールで伝えたから…
あたしは里奈から目を反らした
入院して学校に行かなくなったことで
あたしは無理矢理唯君のことを忘れようとした
…ちょうどいいと思ったんだ
顔、合わせなくてすむし
どうせ唯君も、あたしがいない方がいいだろうし
あたしが考えてることが分かったのか
里奈はため息をついた
「怜美はさぁ、本当にこのままでいいの?」