王子様は女嫌い!?
無意識に、シーツを握りしめる
その様子を見ていた里奈は、さらに続けた
「怜美は、佐々木君のこと忘れられるの?」
「……できるよ。もう、関わらないし」
「嘘つきっ!!!!!」
里奈が突然声を荒げた
あたしは驚いて里奈を見る
里奈は、泣きそうな顔をしていた
「嘘つき!!!!忘れるんだったら、そんな悲しそうな顔しないでよっ!!!!
本当は忘れられないんでしょ!?!?
何で自分の気持ちに正直にならないの!?」
「………………っ」
あたしは、返す言葉が見つからない
里奈の言ってることが 本当だから…
里奈は辛そうにあたしを見つめる
「…まだ、好きなんでしょ?」
…………好き?
あたしが、
唯君を、
まだ、好き………?
そうだよ
あたしは、まだ唯君が好きだよ
忘れるなんてできないよ
忘れたくなんかないよ
短い間だったけど
唯君との思い出は
今もあたしの胸の中で輝き続けているから…
「……………っ」