小悪魔な彼にこっそり狙われています
「ど、どうかしたの?」
「どうかっていうか、なんていうか……足、捻ったっぽいです」
「え!?」
あ、足を捻った!?
来栖くんが視線で示す、革靴を履いた左足に私も驚き目を向ける。
恐らく落ちた際に変な形で着いてしまったのだろう。こんな時まで落ち着いているところがまた彼らしいけれど、納得している場合じゃない。
「けどまぁ、ほっとけば治る……」
「わけないでしょ!ダメ!病院行かなきゃ!」
「えー……」
「えー……じゃない!ちゃんと診てもらうの!私も付き添うから!」
面倒臭そうに言う彼の自主性に任せては、きっと行かずにそのままにしてしまうだろう。
そんな結末が想像できたのと、自分のせいという心苦しさもあり、私は途中の仕事もそのままに来栖くんを病院へと連れて行った。