憂鬱な午後にはラブロマンスを
「珠子の幸せを願っているのは君だけじゃないんだよ、遠藤君。」
「・・・でも、珠子は俺が幸せにすると誓ったんです。」
「最初の結婚の時だろう? でも、別れた。」
「間違っていたんです。珠子を手放したことを後悔しています。だから、社長に珠子は渡せません。」
背を向ける俊夫にも洋介の熱い思いは伝わってくる。
背中に熱を浴びているようだ。
「珠子は幸せを望んでいる。それも、愛する君との幸せを。」
「社長・・・あの」
「君には負けたよ。珠子を待たせるなよ。俺の気の変わらない内にさっさと行け。」
俊夫は悔しい顔をしながらも笑顔でそう言った。
珠子の幸せの為ならとここは二人を送りだすのが一番だと俊夫は涙を呑むことにした。
「珠子を幸せにしてやれ。」
「社長」
「早く行け!」
「ありがとうございます!!」
何がどうなっているのか洋介は意味が分からなかった。ついさっきまで珠子と結婚すると言ったばかりなのに。
何故俊夫はすんなりと洋介に珠子を渡したのか洋介には謎だらけだった。