キミと初恋、はじめます。

｢すっ、すみませんでした！け、警察だけは……！｣


｢お願いします！許してください！！｣



さっきとは打って変わって土下座の勢いで頭を下げた2人に、あたしも野村くんもポカンと口を開ける。



｢……次はないよ。わかってる？｣


｢は、はい！｣

｢すみませんでした！！｣



尻尾を巻くように逃げ出したその2人をただ呆然と見送った。


……翔空って、すごい。


マイペースで無気力なのに、こういう時は別人みたいに鋭くなる。


でも、考えてみれば。

あたしが関わってきた中で、翔空がこういう風になるのは、全てあたしを守るためだ。


自惚れなのかもしれないけれど。


それでも、翔空は初めて会った日言ってくれたように……

必ず、守ってくれるんだ。