キミと初恋、はじめます。
「んー、恥ずかしいから言いたくなかったんだけど。信じてもらえてないみたいだからやっぱり言うね」
なにを?
あたしはまたもやキョトン。
「一目惚れ……ってやつ?」
「………………」
その言葉を理解するまで数十秒。
理解した途端、ボッと音を立てそうなほど急激に顔が赤くなるのを感じる。
ぎ、疑問形で聞かないで!?
そして恥ずかしいなんて、絶対これっぽっちも思ってないでしょう!?
こんな地味で可愛くもないあたしに、一目惚れなんて断じてありえない。
急激に沸騰したお湯みたいに、顔から湯気が出そうだよ……!
「む、無理です!あたし、あなたの事何も知らないし……っ」
いくら王子さまみたいだって、あたしは好きじゃない人と付き合えるほど器用じゃない。
それに……あたしは、またいつ転校になるのかも、わからないんだから。
「んー、わかった」
彼の言葉にホッと安堵したのもつかの間。
「なら、これから俺の事知って?」
「!?」
彼はまたもや爆弾を投下してきた。
「シキちゃんが俺のこと好きになってくれまで諦めないよ。これから少しずつ、色んな事知ってくれれば、それで俺は満足」
とんでもないことを、目の前の王子さまは次々とあたしに放り込んでくる。
「でも、俺と一緒にいたら多分ちょっとだけめんどくさい事になるからー……。うん、シキちゃんの事は俺が守ってあげる」
「め、めんどくさいこと?」
思わず聞き返したあたしに、彼は困ったように首をかしげた。