キミと初恋、はじめます。
「な、何もないよ。HRだけだったし……」
「そうなの?それにしては遅かったわね。
あ、百合にちゃんと挨拶した?ひとりで帰ってきたの?」
oh......。
お母さぁぁん。
お願いだからそれ以上聞かないでぇぇ。
心の中で情けない叫びをあげながら、あたしはなんとか笑顔を作り質問に答える。
「挨拶はちゃんとしてきたよ。すごく美人で気さくな人だった。……帰りは、送ってもらった」
「あら、誰に?お友達?」
そこはスルーしてくれていいよ!
お母さん、鋭すぎるのもよくないよ!
「う、うん。……あ、理事長の息子…」
「あら、翔空くん?」
「お、お母さん知ってるの!?」
いや、待てあたし。
お母さんと理事長は幼馴染なわけだし、お互い子供がいることも知ってるはずだよね。
つまり、あたしと翔空に面識がなくても、お母さんは翔空のことを知っていて……。
ってあれ?
なんかわかんなくなってきた!