キミと初恋、はじめます。
翔空は知っているのかな?
……いや、あの様子じゃ知らなそうだ。
あたしのお母さんと理事長が幼馴染ということすらも。
あたしがボーッと翔空のことを思い出していると、なにやらニヤニヤしたお母さんがあたしの目の前に座った。
「で?」
で?ってなんですか、お母さん!
「た、たまたま知り合って、送ってもらっただけだよ!」
嘘はついてないよね、嘘は……うん。
内心冷や汗をかきながら、あたしはお母さんに笑顔を向けた。
「ふーん」と怪しげな視線のまま、お母さんは懐かしむように頬杖をついて目を瞑った。