キミと初恋、はじめます。
「シキが生まれたての時に、病院までわざわざ百合が来てくれてね」
「う、うん」
「その時に翔空くんを連れてきたんだけど、まだ目も開いていないシキの事が凄く可愛かったみたいで」
「う、うん?」
か、可愛い……そりゃ生まれたての赤ちゃんは誰でも可愛いと思いますけど。
「その時翔空くんはまだ1歳だったけど、シキが泣いていても、翔空くんが頭を撫でるとすぐに泣き止んでね。
翔空くんの指をギュッて掴んで、しばらく離さなかったのよ」
なぜか異様に恥ずかしさがこみ上げてきて、あたしは両手で顔を包む。
なんだこれ。
なんかすごく恥ずかしいよ!お母さん!
「そんなシキと翔空くんも、もう高校生だものね。はやいわぁ」
〝はやいわぁ〟じゃ、ない!
お母さん、あのね?
その翔空くんに、あたしはいきなり〝カノジョにならない?〟なんて、サラッと言われたんだよ。
そして追い討ちをかけるように、あたしの事抱きしめて帰ったんだよ!?