キミと初恋、はじめます。
というか……
「シキ、待って」
慌てて追いかけてきた翔空を見上げて、あたしは首をかしげた。
「翔空……知ってたの?お母さんと理事長が幼馴染ってこと」
「昨日、母さんから聞かされた。まさかそんな繋がりがあるなんて知らなかったよ」
あ、やっぱり知らなかったんだ。
それにしても翔空って、初対面の人と馴染むのが得意みたい。
お母さんとも普通に話してたし……。
それよりも、呼び名が〝シキ〟になってる。
統一してくれた方がありがたいけど、これはこれで呼ばれる度に胸の奥がツンとなって……。
「シキー」
「っ……え?」
やっぱり、心臓に悪い。
「手、繋ご?」
あたしに手を差し出して、こてんと首をかしげた翔空に、ボッと顔に火が灯る。