キミと初恋、はじめます。
「シキ、行こー」
次の瞬間、翔空はいつもの声のトーンであたしの手を引っ張って歩き出した。
「えっ?ちょ、翔空?」
「んー?」
〝んー?〟って。
あれ?
やっぱりこの人はただの超マイペースなの?
わからない。
わからないよ、翔空くん!
あたしには、キミが一番わからない!
どんどん歩いていく翔空に必死についていきながら(足の長さの問題で)、ふと後ろを振り返ると、ギロンッと取り巻きから睨まれる。
ひぃぃぃっ!
ついてきてはいないものの、あたしの背中にグサグサと刺さる殺気の数ったら!
反射的に前を向き、その殺気から逃げるようにあたしは翔空についていった。