キミと初恋、はじめます。
◇
「え、ここ……」
医務室。
そう書かれた部屋に、翔空はノックもせずに入る。
「あら、翔空くん。また朝からサボりー?」
白衣を着た若い女の人が見ていた書類から顔をあげて、翔空を見るとフフッと優しく笑った。
「んーん。南センセー、ちょっとシキの事診て」
「翔空くんが女の子連れなんて初めてね。 ってあれ?あなた、昨日転校してきた……」
え?あたしの事知ってるの?
驚きながらも、ぺこりと頭を下げる。
「華沢 詩姫です」
「はじめまして、シキちゃん。私は医務室で医務長をしている南川です。なにか困った事があったらいつでもいらっしゃいね」
南川先生っていうんだ。
翔空が南センセーっていうから、てっきり南先生なのかと思った。