今、2つの色で


「そうだった、それなら安心だ」


あたしは未亜を見て笑った。


そしてまた、あたしたちがお弁当を食べ始めたときだった。


「うわ、あれ逢坂蓮也じゃん」


え?


クラスのどこかから聞こえてきた、女子生徒の声。


あたしがその声の主を探して視線を動かすと、教室の前の方、そして窓際の席でお弁当を食べている女子生徒だと特定できた。


3人で固まって座っていて、何やら噂をするようにしながら窓の外を見ている。

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