今、2つの色で


「よろしくね楠森くん」


2人の女子生徒は笑顔で楠森に挨拶をすると、その後ろにいる俺とも偶然目が合った。


どうせ怖がられるんだろ。


俺はそらされる前に自分から目をそらすと、窓の外を見てただ知らないふりをした。


そして何秒かあとに。


「逢坂くん」


そのうちのひとりの女が、俺に近寄ってきた。


「私、東条雪菜っていいます」

< 224 / 500 >

この作品をシェア

pagetop