今、2つの色で


いなかったから、俺は知らぬ間に孤独でいることに慣れて、それが普通だって思ってきた。


だけど、こうやって俺の生き方を認めてくれる人もいるんだってこと。


俺はこの瞬間、知った気がして。


「…お前なんか変だな」


俺は、楠森に向かって呟いた。


「変なのは逢坂も同じだよ」


その、楠森の言葉と笑顔で。


友達って悪くないかもって、少し思った。


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