今、2つの色で




それから宿泊研修について準備を進めているうちに、俺らのグループは徐々に仲が良くなっていった。


まぁ、4人のうちひとりは除いてだったけど。


そのひとりとは、グループ内のもうひとりの女子のことで。


こいつは完全に“楠森ファン”だったから、俺がメンバーにいることが納得できないらしく、仲良くなんてできなかったんだけど。


「逢坂くん、聞いてる?」


「…なんだよ」


東条の言葉に、俺は顔を上げた。

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