今、2つの色で


「…俺ね、凛夏のこと好きだったんだ」


その言葉に。


あたしは大きく目を見開いた。


――え…?


涙が消えた感覚と、時間が止まった感覚がして。


喉の奥が、カラカラに、乾いた。


「…これもまた嘘だって思うだろうし、信じてもらえないって分かってる…だけど…最後だと思うと、どうしても伝えたくて」


駿は固まったままのあたしに、少し笑った。


「…俺は確かに浮気をしてた…いろんな女の子と付き合って、正直…凛夏の彼氏だなんて言えなかった」


心臓が、音を立てはじめる。

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