愛しのカレはV(ヴィジュアル)系
「えっと…確か、望結ちゃん…だよね?瑠威の……」

小西さんは、小声でそう言った。
やっぱりすぐにはわからなかったんだ…



「は、はい。」

「ずいぶん雰囲気違うから、一瞬わからなかったよ。
……今日のことは瑠威に聞いたの?」

「ええ、まぁ…」

恥ずかしいなぁ…
確かに普段の私と、ライブの時の私はかなり違うけど…



「今日のライブ、楽しみにしてます。」

さゆみが横から口をはさんだ。



「ありがとう…あ、君…あの時、望結ちゃんと一緒にいた…」

「はい、さゆみです。」

小西さんは、それを聞いて何度も頷く。
さゆみも普段の雰囲気とはかなり違ってるから、すぐには気付かないのも無理はない。



「もうメンバー来てるんですか?」

「ううん、まだだよ。
今日はシークレットだからね。」



「小西さーーん!」



しゃべってるところへ、シュバルツのファンらしき子がやって来たから、私達は会釈をしてその場を離れた。
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