愛を教えてくれたのは若頭


心臓の音がうるさい
もし、晃さんにいらないと言われたら
それは仕方がないこと

当たって砕けろ、ではないが
心配をかけた事は謝らなきゃ



「何、あなた」


私に気がついた香水女
晃さんは全くこちらを見ようともしない

香水女の手が晃さんの腕に添えられている
正直、それにイラついた



『遅くなってごめんなさい、晃さん』


私の言葉に晃さんは振り返ってくれた
それがスローモーションに見え
晃さんの表情を見るのが怖い


「あなた、もしかして…この前のガキ…」


香水女はガキと言ってしまい
ヤバイと思ったのか口元を抑えている

けど晃さんはそれどころじゃないらしい
晃さんの目は私を捉えているはずなのに
全く瞬きもしない

もしかしたら
幽霊でもみたかと思っている?


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