愛を教えてくれたのは若頭
それでも、組長さんと本家で会うのは初めてだろう
いつも私たちは部屋にこもり稽古をした後、別の部屋に移動しお茶会をする
「今日はどうなされたの?」
「ああ、こっちに用があってな…茜が来ているというから、顔を見に来ただけだ」
おや?それって
私の顔を見るために
わざわざ寄ったっていう事かな?
「あらら、可愛い娘ができたってわけね。やっぱり娘が欲しかったわけだ」
「誰もそうはいっていないだろう、ったく、希江はすぐ拗ねる。なんなら今からでも作るか?」
…おいっ、と言いたくなる
私の前でいちゃつくのはやめてほしい
ゴホン、と咳払いをすれば
顔を赤らめた希江さんを
抱きしめようとしている組長さん
やはり私の存在を忘れていたようで
組長さんの手は宙を舞っていた