愛を教えてくれたのは若頭


裕也が弁護士になる頃には
その証拠は無効になるだろう
けど、それでも
裕也の優しさがたまらなく嬉しい


「まぁ、裕也くんの前にこちらで訴えますし…、北条マミさんもカウンセリングを受けて洗脳から解きます。その時にマミさんがどうするか…」


北条マミというのは
あの男の妹だ
けど、赤ちゃんがいるって言っていた
晃さんの方を見れば
わかってる、と私の頭を撫ぜる


「マミさんは貴方のことが本当に好きなんでしょうね。だから貴方が自分から離れないように嘘をついた、妊娠したと…」

湯川は驚いた顔をしている

そこまでして、湯川と離れたくなかったのかと呆れてしまう
湯川のどこがいいのか聞きたくなるが
人の感性なんてそれぞれだ

それでも、マミさんが
あの男が少しは報われた気がした


暫くするとサイレンが聞こえてきた
これで本当に終わりだ

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