よく晴れた空に
「私…兄を殺しに来たのよ」



私の言葉に、春獄は口を開けた


「一応女子なのだ!!大人しくしてろ!」


「一応!女子ですけど!
これは、決めたことです!!」


「福…いかん!!
俺と江戸に帰ろう!!
其方は、強いが、体も弱く
一応、女子なのだ!!」


「新選組がついてるわ!」


「其方まで、変わってしまったら
どうする!?」


「……」



「新選組の迷惑になる前に、帰ろう!!」



「いや… 私…
新選組と離れたくない…」


「福!!」


「松平様 俺と恋仲なのです
福の事は、俺が責任を持って守ります」


「…まことか?」


「はい」


「一応…いや、女子らしいとこもあったか
福… 素性を隠しておるのだろ?
いずれ、別れなくてはならんのだ…」


「どうして……?
私じゃなくても、上手くいってるじゃない
私は、土方さんと離れたくない!」


「はぁ~ 困らせるな
誰に身代わりをさせているのか知らんが
お前でなければ、ならん!!」


「兄様が、変わってしまったからって
私にあの役は無理よ!!」


「同じ顔だ!アイツより、福の方が
頭も良い、思いやりもあり、皆が慕っている!福が適任だ!!」


「私は、ここにいたいの!!」


「それが、新選組の迷惑になると
いっておるのだ!!!
我が儘を言うでない!!!」



「お辞め下さい!!!」






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